カフェインって身体に良いの?悪いの?

カフェインって身体に良いの?悪いの?

目次

カフェインの身体への影響とは?

カフェインは、コーヒーや紅茶、緑茶などの飲料に含まれる天然の化合物で、主に中枢神経を刺激する作用があります。

摂取すると、短時間で目が覚める、集中力が高まる、気分がすっきりするなどの効果が得られることが多く、特に忙しい現代人にとっては頼りにされる成分の一つです。
 また、利尿作用があり、体内の水分や老廃物の排出を促す作用もありますが、水分補給をきちんとしないと逆に脱水傾向になることもあります。

「身体に良い」と言われるカフェインの働き

カフェインは、適量であれば身体にプラスの作用も期待できます。

  • 覚醒作用:眠気を抑えて集中力を高める。
  • 基礎代謝の促進:脂肪燃焼を助け、ダイエット効果が期待できる。
  • 血管拡張:頭痛の緩和につながることがある。
  • 便通の改善:腸の動きを活発にし、便秘予防に役立つことがある。

特に、朝の目覚めが悪い人や、昼過ぎに集中力が落ちやすい人にとっては、うまく取り入れることで生活の質を高めることができます。

参考文献:

  • 国立健康・栄養研究所「健康食品の素材情報データベース(カフェイン)」

「身体に悪い」と感じるケースとは

一方で、カフェインが「悪い」と言われるのは、以下のようなケースです。

  • 過剰摂取による副作用:不眠、心拍数の増加、不安感、胃腸障害など。
  • カフェイン依存:常に飲まないと頭痛や倦怠感が起こるなど。
  • 鉄分吸収の阻害:カフェインは鉄の吸収を妨げるとされ、貧血気味の人には注意が必要。
  • 妊娠中・授乳中の影響:胎児や乳児への影響が懸念される。

個人差も大きく、同じ量でも問題がない人もいれば、わずかな量で体調不良を感じる人もいます。

カフェインの向き・不向きを見極めよう

カフェインは一律に「良い」「悪い」と判断するのではなく、自分の体質や生活スタイルに合わせて「向いているかどうか」を判断することが大切です。

  • カフェインに敏感な人 → ノンカフェインやローカフェインの飲み物がおすすめ。
  • 活動量が多い人 → 適量のカフェインで集中力アップ。
  • 妊娠中・授乳中 → カフェインを極力控える。

自分の身体と対話しながら、カフェインと上手に付き合っていく意識が必要です。

カフェインが一番多く含まれているお茶はどれ?

カフェインが最も多いのは「玉露」!?その理由と注意点

前述の通り、玉露は市販されているお茶の中で最もカフェインが多く含まれています。茶葉の重量あたりで見ると、コーヒーよりも高いこともあります。

以下が理由です:

  • 覆い下栽培によりカフェインの生成が増える
  • 新芽のみを使用しており、若い茶葉にはカフェインが多い

玉露は高級茶として特別な場面で楽しむことが多いため、毎日大量に飲むことは少ないですが、妊娠中やカフェインに敏感な人は注意が必要です。

代表的な飲み物のカフェイン量を比較(紅茶・緑茶・烏龍茶など)

カフェインは、茶葉の種類や加工方法によって含有量が大きく変わります。

以下は、一般的な抽出条件(100mlあたり)でのカフェイン量の目安です。

お茶の種類カフェイン量(mg/100ml)
玉露約160 mg
コーヒー約60 mg
紅茶約20〜40 mg
煎茶約20〜30 mg
エナジードリンク約20〜36 mg
ほうじ茶約10〜20 mg
烏龍茶約20〜30 mg
マテ約2 mg

特に玉露は、日光を遮って育てる「覆い下栽培」によってテアニンやカフェインが非常に多く蓄積されるため、含有量が非常に高くなります。

参考文献:

  • 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ハーブティーにもカフェインがある?ない?

ハーブティーの多くは、カフェインを含まない「ノンカフェイン」です。たとえば以下のハーブは安心して飲めます:

などなど、

ただし、一部のハーブや「ハーブブレンドティー」には、緑茶や紅茶がブレンドされていることがあり、カフェインが含まれている場合があります。

パッケージや原材料名をよく確認することが大切です。


カフェインの摂取量、1日どれくらいが目安?

一般的な成人女性のカフェイン摂取許容量とは

健康な成人が摂取して問題ないカフェインの上限は、世界保健機関(WHO)や欧州食品安全機関(EFSA)により以下のように示されています:

  • 健康な成人1日あたり400mgまで(体重60kg換算で約6.6mg/kg)
  • 妊娠中・授乳中の女性:ストレスにならない程度、1日200mg以下に制限するよう推奨

紅茶やコーヒーで考える「1日何杯までOK?」

おおよその目安として、以下の杯数を参考にできます:

飲料1杯あたりのカフェイン上限400mgでの目安杯数
コーヒー約60mg約6杯
紅茶約20〜50mg約8〜20杯
緑茶(煎茶)約20〜30mg約13〜20杯
玉露約160mg約2〜2.5杯

もちろん、他の食品(チョコレート、エナジードリンク、ココア等)からもカフェインを摂る可能性があるため、合計摂取量には注意が必要です。

カフェインを摂りすぎたときに出やすいサイン

カフェインの過剰摂取によって次のような症状が現れることがあります:

  • 不眠・寝つきが悪い
  • 動悸や手の震え
  • 胃痛や胃もたれ
  • 不安感・イライラ
  • 頭痛(カフェイン離脱症状)

こうした症状がある場合は、カフェインの量を見直すか、一時的にカフェインを控えるのがよいでしょう。


妊娠中・妊活中のカフェインはどうする?

妊娠中にカフェインを控えるべき理由

胎児はカフェインを分解する酵素を十分に持っておらず、母体から胎盤を通じて移行したカフェインが体内に長くとどまる可能性があります。

研究では、妊娠中に過剰なカフェインを摂ると、低出生体重や流産のリスクがわずかに高まると報告されています。

参考文献:

  • 厚生労働省「妊産婦のための食生活指針」

妊活中も注意すべき?最新の研究をもとに解説

妊活中の女性・男性ともに、カフェインの過剰摂取が受精率や着床率に影響する可能性があるという報告もあります。

ただし、通常の摂取範囲(1日200〜300mg未満)では明確な悪影響は確認されていないことが多く、
「極端な制限は不要だが、適量を守る」姿勢が推奨されます。

妊娠中でも楽しめるノンカフェイン・ローカフェインのハーブティーとは

妊娠中でも安心して楽しめるお茶として、以下のようなハーブティーがあります:

※個々の体質によって合わない場合もあるため、医師と相談のうえで選ぶのが安全です。


紅茶にもカフェインは含まれている

ローカフェイン・デカフェ紅茶の違いと選び方

  • ローカフェイン紅茶:元の茶葉からカフェインを少し減らしたもの(自然栽培など)
  • デカフェ紅茶:製造過程でカフェインを90%以上除去したもの(化学処理や水抽出)

味わいや香りに多少の差があるため、実際に飲んでみて好みに合うものを選ぶとよいでしょう。

紅茶好きがカフェインを控えるときの選び方

紅茶の風味を楽しみたいがカフェインを控えたい方には、以下の選び方がおすすめです:

  • デカフェ紅茶を選ぶ(海外製品に多い)
  • ノンカフェインの「ルイボス×紅茶風味」ブレンドを選ぶ
  • 朝だけ紅茶、午後からはハーブティーというスタイルにする

カフェインが気になる人におすすめのハーブティー&ブレンドティー

おいしくて身体にやさしいブレンドティーの例

ブレンドティーは、目的や体調に合わせて自分でカスタムすることも可能です。

お茶やハーブ、スパイスなどの持つ効果や効能、作用などは、日本では薬機法などに抵触する内容が多く、それらを販売するメーカーでは記載することができません。

そのため、専門誌などでよく調べ飲んでいただくのが良いでしょう。


まとめ|カフェインとうまく付き合って、安心してお茶を楽しもう

自分の体質・ライフステージに合わせて選ぶのが大切

カフェインは、適量であれば味方になりますが、過剰摂取や体質によっては負担になります。

妊娠中やカフェイン感受性が高い人は注意しつつ、紅茶やハーブティーを上手に選びましょう。

我慢せずに楽しめる選択肢を見つけよう

カフェインを控えても、美味しくて体にやさしいお茶はたくさんあります。

無理に我慢せず、「今日は紅茶」「明日はハーブティー」といった気分で、お茶の時間を心地よく楽しんでください。

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