ブレンドティーって何?

ブレンドティーって何?

ブレンドティーと聞いて皆さんは何を想像するでしょうか?

ここではブレンドティーについて、ブレンドの基本的な考え方やブレンドの考え方、美味しい組み合わせ方、楽しみ方などをご紹介させていただきます。

はじめに・・・

ブレンドティーとは?

ブレンドティーの概念

ブレンドティーとは、複数のお茶やハーブ、スパイス、フラワー、フルーツなどを組み合わせて作られるお茶のことを指します。

それぞれの原材料が持つ香りや風味、効果効能を生かして独自のブレンドとして楽しめるのが特徴です。

また、自分のその時の体調や気分に合わせてお茶やハーブ、スパイス、フラワーを選び、自由に組み合わせてその時々で自分に一番あったブレンドティーを楽し無事ができます。

ブレンドティーの楽しみ方

ブレンドする原材料の多様性

例えばハーブティーブレンドというとハーブという括りだけでブレンドされたものを指すことが一般的ですが、ブレンドティーと広義に捉えることで、「これを使ってはいけない」はありません。

  • お茶
    緑茶・ほうじ茶・紅茶・黄茶・白茶・烏龍茶・プーアール茶・・・等
  • ハーブ
    カモミール・レモングラス・レモンバーム・ペパーミント・アンゼリカ・・・等
  • スパイス
    シナモン・カルダモン・クローブ・ブラックペッパー・・・等
  • フラワー
    サフラワー・金木犀・ラベンダー・エルダーフラワー・ジャスミン・・・等
  • フルーツ
    りんご・ゆず・みかん・苺・ローズヒップ・マスカット・桃・・・等
  • その他
    コーヒー・カカオ・野菜の皮(ベジブロス)・ハチミツ・ミルク・・・等

人間の身体に取り入れられる全てのものには「香り」「味わい」「作用や効果効能」などの特徴があり、それらをその時の気分や体調に合わせて飲むことができたら楽しいと思いませんか?

体調に合わせたブレンドティーの選び方

体調に合わせてブレンドティーを作りたい、使用する原材料を選びたいときはまず
 原材料の持つ作用や効果・効能を知る(調べる)ことが必要です。

人間の身体に取り入れられる全てのものには様々な作用や効果効能があります。
 それらを知ることで必要な成分を効率よく身体に取り入れることが可能になります。

例として

眠いけど頑張らなきゃ・・・カフェイン・・・コーヒー、紅茶、緑茶、マテ

高コレステロールが気になる、代謝を促進したい・・・リボフラビン(ビタミンB2)・・・タイム、ローズヒップ、カルダモン、エルダーフラワー等

全てを覚える必要はありません。
その時必要な原材料を調べて、その原材料に合う香りや味わいのハーブなどをブレンドして楽しみましょう。

気分に合わせたブレンドティーの選び方

気分に合わせてブレンドする際に欠かせないのは[味わい]と[香り]です。

原材料の持つ香気成分は嗅覚を通して様々な効果を得ることができます。

例えば

心を落ち着かせたい

リフレッシュしたい

ストレスを軽減したい

オリジナルブレンドティーの作り方

1、目的を決める

まずはそのブレンドティーを飲んだ自分や飲んでもらう相手がどうなりたいか、どうなって欲しいかをイメージします。

例として

  • リラックスしたい
    リラックス効果や鎮静作用のあるお茶やハーブ、スパイス等を中心に選ぶ
  • 元気を出したい
    リフレッシュ効果や覚醒作用のあるお茶やハーブ、スパイス等を中心に選ぶ
  • 綺麗になりたい
    ビタミンを含有している、抗酸化作用のあるお茶やハーブ、スパイス等を中心に選ぶ
  • お腹の調子を整えたい
    整腸作用、健胃作用のあるお茶やハーブ、スパイス等を中心に選ぶ

2、ブレンドティーのメインにする原材料を決める

目的が決まったら、その中からメインを1種類、その他を2〜4種類くらいブレンドしたいお茶やハーブ、スパイスを決めましょう。

ブレンドする原材料は合計3〜5種類程度の原材料までにとどめることでそれぞれの原材料の持つ香りや味わいの特徴を活かしたブレンドティーとして楽しむことができるでしょう。

3、ブレンドする量を調整する

選んだハーブの量を調整します。

1杯のブレンドティーを2gとしたときに、

メインとする原材料を約50%(1g程度)
残りの2~4種類の原材料で約50%(1g程度)

使用すると味や香りのバランスが整いやすくなります。

また、ブレンドティーのメインを決める時に苦味やエグ味の比較的少ないものをメインにすると美味しく楽しむことができます。

4、ブレンドする

使用するお茶やハーブ、スパイスなどの構成がある程度決まったら、
計量器(0.01gまで測れるものが望ましい)に1種類ずつ原材料を乗せ、必要な量だけ計り、別のお皿などに移しましょう。
 簡易ティーバッグなどに都度入れていっても問題ありません。

5、ブレンドティーを試飲する

お皿に分けた原材料を軽く混ぜ、ティーポットやティーバッグに入れ、熱湯(約90℃〜95℃)を注ぎます。

2~4分程度蒸らしてから香りと味を確認します。

ティーバッグ+カップで飲む際はソーサーや小皿などで蓋をすると良いでしょう。
(蒸らし終え、蓋を開けた時の香りも楽しみましょう)

6、ブレンドティーの香りと味を調整する

試飲の結果をもとに自分好みにカスタマイズしましょう。

  • 味が濃すぎる
    蒸らし時間を減らす
    お湯の温度を下げる
    温度は変えずにお湯の量を増やす
    原材料の元の量を減らす
    アイスティーにしてみる
  • 苦味・エグ味が強い
    蒸らし時間を減らす
    お湯の温度を下げる
    温度は変えずにお湯の量を増やす
    原材料の元の量を減らす
    苦味エグ味の原因になっている原料を減らし、苦味エグ味の少ない原材料を多めにブレンドする
  • 香りが足りない
    蒸らし時間を少し長めにしてみる
    香りのアクセントとなる原材料を多めにブレンドしてみる
  • 飲みにくい
    甘味のある原材料、ステビアやリコリス、ハチミツ、などを入れてみる
    刻んだフレッシュフルーツなどを後入れしてみる
    そもそもベースとなる原材料を変えてみる

このほかにもアイデア次第で失敗も成功も色々な楽しみ方ができるのがブレンドティーのいいところです。

ブレンドする際に押さえておきたいポイント

1、ブレンドする前に禁忌を確認する

禁忌とは、「これは特定の状況の人にとって、安全ではない場合があります。」ということです。

よくあるものでは

  • 妊娠中の方
  • 授乳中の方
  • 特定のお薬を飲んでいる方
  • 〇〇アレルギーをお持ちの方

などがあります。
事前によく確認することをお勧めします。

2、苦味・エグ味・酸味の強いハーブを一定量以上ブレンドしない

美味しいブレンドティーを作る際に気をつけなければならないのは苦味やエグ味と酸味のバランスです。

BlenteaLab.では苦味・エグ味・酸味を★の数で表現していますが、★★★をメインにする、または★の数が多い原材料の割合を多めにブレンドしてしまうと苦味・エグ味・酸味が非常に強く、飲みにくいブレンドティーになってしまいます。

苦味・エグ味、酸味の強い原材料の使用は全体の20%程度に抑えて、他の原材料をベースに香りや味わいのバランスを整えると失敗しにくくなります。

自由度が高く、様々なアレンジが可能なブレンドティーですが失敗しないためのポイントだけ押さえておくとティータイムがより良い時間となるでしょう。

3、まとめてブレンドする際のポイント

味も香りも自分好みになり、これなら毎日楽しみたい!
けど毎回量って飲むのは面倒ですよね・・・

まとめて作る場合は単純に1杯のブレンドティーに使用している各原材料を作りたい杯数分掛けて量るだけですが、ここで気をつけなければならないポイントがあります。

  • 各原料1スプーン
    原材料を取り分ける際は同じスプーンを使いまわさず、原材料毎に使い分けてください。
    香気成分が強い原材料は、少し他の原材料に混ざるだけで香りが変わってしまいます。
    また、原材料ごとに禁忌といった注意が必要なものもあります。
    妊娠中の使用は避けた方が良い原材料やアレルギー成分が、スプーンを使いまわしたことで他の原材料の容器に混ざってしまうことを避けるためにもスプーンの使い回しは避けましょう。
  • 小皿に取り分けた数杯分の原材料は別容器に入れてよく混ぜる
    チャック袋などの蓋の出来る別容器に入れて上下左右傾けながら数種類の原材料が満遍なく混ざるようシャカシャカ振りましょう。
  • なるべく小さい原料を選ぶ
    色々なお茶、ハーブ、スパイスショップで原材料を購入できますが、なるべくホールは避けカットされた1~4mmまでのサイズの原材料を選びましょう。
    そうすることで複数種類の原材料を混ぜる際に全体的にムラなく混ざりやすくなり、
    後日1杯分を取る際にも味の差も出にくくなります。

効果効能を追い求めすぎるあまり良薬口に苦しのようになってしまうようならブレンドティーである必要性が失われてしまいます。

飲みやすく、続けやすい、味や香りを楽しみながら美しく健康を目指すことができるのがブレンドティーの良いところと言えるでしょう。

4、味や香りの特徴を知る

ブレンドハーブティーを作る上で、使用するハーブの味や香りを知ることはとても重要です。

なぜなら、それぞれのハーブが持つ個性を理解することで、バランスの取れた、美味しいブレンドティーを作ることができるからです。

例えば、ペパーミントは爽快感のある香りが特徴で、ブレンドに加えると全体をスッキリとさせる役割を果たします。
 一方、ラベンダーは華やかでリラックス効果のある香りを持ちますが、使いすぎると香りが強すぎて他のハーブの香りを消してしまうこともあります。

また、味の面でもハーブの特性を理解しておくと良いでしょう。
酸味の強いハイビスカスはフルーティーな印象を与える一方で、優しい苦味を持つローズマリーを少量加えることで全体が締まり酸味を抑え深みが増します。
味と香りのバランスを取るためには、原材料の特性を知り、体感することが大切です。

このようにブレンド、試飲、調整を繰り返しながら原材料の味や香りを理解していくことは、自分だけのオリジナルブレンドティーを作る楽しさにつながる鍵になるでしょう。

ブレンドティーの保存方法は?

鮮度を保つ原材料の保存方法

お茶やハーブ、スパイスの香りや効能を長く楽しむためには、適切な保存が欠かせません。

まず、湿気を防ぐことが重要です。
どの原材料も乾燥した状態を保つことで、その香りや効能を維持することができます。
 密閉できるガラス容器や保存袋に入れ、冷暗所で保管しましょう。

特に直射日光が当たる場所や湿度の高い場所での保存は避けてください。

  • 湿気を防ぐため、密閉容器に入れて冷暗所に保管する。
  • 長期間保存すると劣化するため、1–2ヶ月以内に使い切るのが理想です。
  • 空気に触れる機会が減るよう、保存用と数日以内に使い切る用と分けて保管する。

また、お茶もハーブもスパイスも空気に触れると徐々に風味が劣化します。
 そのため、使用頻度の高い原材料でも1〜2ヶ月以内に使い切るのが理想的です。

さらに、保存する際にはラベルを貼ることもおすすめです。
購入日や内容を記載しておくことで、劣化する前に使い切る目安が分かりやすくなります。

適切な保存を心がけることで、いつでも新鮮で香り豊かなブレンドティーを楽しむことができるでしょう。

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