
「紅茶はストレートで飲むもの」「砂糖を入れるのは邪道なのでは?」と思ったこと言われたことはありませんか?
日本ではストレートティーを楽しむ方も多いですが、世界に目を向けると、砂糖を入れて飲むことは決して珍しいことではありません。
実は、世界有数の紅茶生産国であるスリランカでは、砂糖やミルクを加えた甘い紅茶が日常的に親しまれています。家庭や食堂では、濃く淹れた紅茶にたっぷりの砂糖を入れて楽しむのが一般的なスタイルです。
つまり、「砂糖を入れる」「入れない」に正解・不正解はなく、それぞれに異なる楽しみ方があります。
この記事では、本場スリランカの紅茶文化を交えながら、砂糖を入れる理由やおすすめの楽しみ方、日本でも取り入れやすい飲み方について、紅茶工場の視点からわかりやすくご紹介します。
この記事で分かること
- ✔ 紅茶に砂糖を入れるのは一般的なの?
- ✔ 本場スリランカではどんな飲み方をしている?
- ✔ スリランカで使われる砂糖の種類
- ✔ 日本でも楽しめるおすすめの飲み方
- ✔ ストレートティーとの違い
紅茶に砂糖は入れる?
結論から言うと、紅茶に砂糖を入れるのは世界ではごく一般的な飲み方です。
日本ではストレートティーを好む方も多く、「紅茶本来の香りを楽しみたい」という理由から砂糖を入れない方も少なくありません。
一方で、イギリスではミルクティーに少量の砂糖を加えることがあり、スリランカでは砂糖をたっぷり入れた甘い紅茶が日常的に親しまれています。
紅茶の楽しみ方は国や文化によって大きく異なり、「砂糖を入れるかどうか」に正解はありません。
大切なのは、茶葉の特徴や飲むシーン、自分の好みに合わせて楽しむことです。
例えば、香りをじっくり味わいたい高品質なリーフティーはストレートで、濃く抽出した紅茶は砂糖やミルクを加えて楽しむなど、飲み方を変えることで紅茶の魅力はさらに広がります。
本場スリランカでは、どのような紅茶が飲まれ、なぜ砂糖を入れる文化が根付いているのでしょうか。次の章で詳しく見ていきましょう。
本場スリランカでは砂糖入り紅茶が日常
世界有数の紅茶生産国であるスリランカでは、紅茶は特別な飲み物ではなく、毎日の生活に欠かせない存在です。
家庭ではもちろん、街角の食堂や売店、職場などでも気軽に紅茶が楽しまれており、1日に何度も飲む方も珍しくありません。
そんなスリランカでは、砂糖をたっぷり入れた甘い紅茶が日常のスタイルとして親しまれています。
日常使いされるのは「細かい茶葉」
日本ではリーフティーをイメージする方が多いですが、スリランカの日常ではDust(ダスト)やBOPF(ブロークン・オレンジ・ペコー・ファニングス)といった、細かい茶葉が広く使われています。
これらの茶葉は短時間で濃く抽出できるため、忙しい日常でも手軽にコクのある紅茶を楽しめるのが特徴です。
また、しっかりとした味わいになるため、砂糖やミルクを加えても紅茶の風味が負けにくく、甘いミルクティーとの相性も抜群です。
茶葉サイズの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

砂糖を入れる理由は「文化」と「気候」
スリランカでは、紅茶はリラックスのためだけでなく、仕事や家事の合間にエネルギーを補給する飲み物としても親しまれています。
暑い気候の中で汗をかきながら過ごすことが多いため、濃く淹れた紅茶に砂糖を加え、甘みのある一杯として楽しむ文化が自然と根付いてきました。
さらに、家族や友人、お客様に甘い紅茶をふるまうことは、おもてなしの一つでもあります。
つまり、砂糖入り紅茶は「甘い飲み物」というだけでなく、スリランカの暮らしや文化に深く結び付いた存在なのです。
次の章では、実際にスリランカで親しまれている代表的な紅茶の飲み方をご紹介します。
スリランカで親しまれている3つの紅茶の飲み方
スリランカでは、同じ紅茶でも飲むシーンや好みに合わせてさまざまな楽しみ方があります。
ここでは、現地で特によく親しまれている代表的な3つのスタイルをご紹介します。
カハタ(Kahata)|濃いストレートティー
「カハタ」は、スリランカでストレートティーを指す言葉です。
日本で飲まれているストレートティーよりも濃く抽出することが多く、赤褐色の美しい水色(すいしょく)と、しっかりとした渋みやコクが特徴です。
そのまま飲むこともありますが、現地では砂糖を加えて甘く仕上げるのが一般的です。
また、砂糖を紅茶に溶かさず、ジャガリー(ヤシから作られる伝統的な甘味料)を少しずつかじりながら紅茶を飲む、昔ながらの楽しみ方も親しまれています。
ミルクティー(Milk Tea)|家庭で最も親しまれる一杯
スリランカの家庭で最も一般的なのが、甘いミルクティーです。
濃く淹れた紅茶に、砂糖と粉ミルクや練乳を加えて作ります。
しっかりとした紅茶の風味と、まろやかなミルク、甘さのバランスが特徴で、朝食や休憩時間、お客様へのおもてなしなど、さまざまな場面で楽しまれています。
日本では「砂糖は少なめ」が好まれることもありますが、スリランカでは驚くほどたっぷり入れる家庭も少なくありません。
私自身、スリランカの工場スタッフの自宅へ招いていただいたことがあります。
そこで最初に出していただいたのが、砂糖をたっぷり入れた甘いミルクティーでした。
一口飲んで驚いたのは、その甘さです。
日本で飲まれている一般的なミルクティーと比べても、「倍くらい甘い」と感じるほどしっかりと砂糖が入っていました。
食事はスパイスの効いた辛い料理が中心でしたが、食後にその甘いミルクティーをいただくと、現地の方から
「スリランカでは、辛い料理の後はこの甘い紅茶を飲むんだよ。」
と教えていただきました。
日本ではストレートティーを楽しむ方が多い一方で、スリランカでは甘いミルクティーが日常に溶け込んでいます。
この体験を通して、「紅茶の楽しみ方は国や文化によって大きく異なる」ということを改めて実感しました。
キリティ(Kiri Tea)|見た目も楽しい伝統的なスタイル
街中の食堂やローカルなお店でよく見かけるのが、「キリティ」と呼ばれるミルクティーです。
特徴は、高い位置から別のカップへ何度も注ぎ替えること。
この動作によって紅茶とミルク、砂糖が均一に混ざるだけでなく、空気を含んで口当たりがなめらかになり、表面には細かな泡ができます。
見た目にも楽しく、現地ならではの紅茶文化を感じられる飲み方の一つです。
日本ではなかなか見る機会がありませんが、スリランカを訪れた際にはぜひ体験してみたい紅茶の楽しみ方です。
次の章では、スリランカで紅茶に使われている砂糖にはどのような種類があるのかをご紹介します。
スリランカではどんな砂糖が使われている?
スリランカでは、紅茶に入れる甘味料にもさまざまな種類があります。
日本では白砂糖が一般的ですが、スリランカでは伝統的な甘味料も広く親しまれており、それぞれ風味や楽しみ方が異なります。
白砂糖
日常生活で最も多く使われているのが、一般的な白砂糖です。
スーパーやローカルショップではキロ単位で販売されており、家庭でも食堂でも紅茶にたっぷり加えて飲む光景がよく見られます。
現地では、日本人が驚くほど多くの砂糖を入れることも珍しくありません。
ブラウンシュガー
白砂糖と並んでよく使われているのが、サトウキビ本来の風味を残したブラウンシュガーです。
ほんのりコクのある甘さが特徴で、近年では風味を好んで選ぶ家庭も増えています。
▶︎おすすめのブラウンシュガーはこちら(Amazonリンク)
ジャガリー(ハクル)
スリランカならではの伝統的な甘味料がジャガリー(現地では「ハクル」と呼ばれることもあります)です。
クジャクヤシ(キトゥル)の樹液を煮詰めて固めた天然の甘味料で、日本の黒糖を思わせるような深みのある甘さが特徴です。
紅茶に溶かして飲むだけでなく、濃く淹れたストレートティーと一緒に少しずつかじりながら楽しむ昔ながらのスタイルも今なお親しまれています。
▶︎日本でジャガリーを購入するならこちら(Amazonリンク)
キトゥル・パニ
ジャガリーと同じキトゥルヤシの樹液から作られるシロップが「キトゥル・パニ」です。
メープルシロップのようなとろみと、やさしい甘みが特徴で、スリランカではヨーグルトや伝統的なお菓子にもよく使われています。
紅茶に加えることもできますが、現地ではデザートと一緒に楽しむ機会が多い甘味料です。
砂糖ひとつをとっても、国によって種類や使い方はさまざまです。
こうした違いを知ると、紅茶の楽しみ方がさらに広がるのではないでしょうか。
▶︎日本でキトゥル・パニを購入するならこちら(Amazonリンク)

日本で楽しむならどんな砂糖がおすすめ?
「本場では砂糖をたっぷり入れるのは分かったけれど、日本でも試してみたい。」
そんな方は、まずは少量の砂糖から試してみるのがおすすめです。
砂糖の種類によって甘さや風味が異なるため、同じ紅茶でも印象が大きく変わります。
白砂糖(グラニュー糖)
最もクセが少なく、紅茶本来の香りを楽しみたい方におすすめです。
甘みだけを自然に加えられるため、ストレートティーにもミルクティーにもよく合います。
ブラウンシュガー・きび砂糖
ほんのりコクがあり、紅茶の風味を引き立ててくれます。
アッサムやセイロン紅茶など、コクのある紅茶との相性も良く、ミルクティーにするとより深みのある味わいになります。
ジャガリー
本場スリランカの雰囲気を楽しみたい方におすすめです。
黒糖のようなコクがありながら、どこか優しい甘さが特徴で、濃いストレートティーやミルクティーによく合います。
現地のように紅茶へ直接入れるだけでなく、小さく割って少しずつ口に含みながら紅茶を飲む楽しみ方もおすすめです。
はちみつ
紅茶にやさしい甘みと香りを加えたい方には、はちみつも人気があります。
特にレモンティーやハーブティーとの相性が良く、砂糖とはまた違った味わいを楽しめます。
ただし、香りの繊細な紅茶では、はちみつの風味が強く感じられることもあるため、少量から試してみるとよいでしょう。
まずは小さじ1杯から試してみよう
砂糖の量に決まりはありません。
日本では甘さ控えめを好む方も多いため、まずは小さじ1杯程度から試し、自分好みの甘さを見つけるのがおすすめです。
同じ紅茶でも、砂糖の種類や量を変えるだけで、まったく違った表情を楽しむことができます。
| 甘味料 | 甘さ | コク | 紅茶との相性 | おすすめの飲み方 |
|---|---|---|---|---|
| 白砂糖 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ストレート・ミルクティー | 初めて砂糖を入れる方 |
| ブラウンシュガー | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ミルクティー | コクを楽しみたい方 |
| ジャガリー | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ストレート・ミルクティー | 本場スリランカ気分を味わいたい方 |
| はちみつ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | レモンティー・ハーブティー | やさしい甘みを楽しみたい方 |
ストレートも砂糖入りも、それぞれ違った魅力がある
ここまでご紹介してきたように、紅茶に砂糖を入れることは決して珍しいことではありません。
日本ではストレートティーが好まれることが多い一方で、スリランカでは砂糖やミルクを加えた甘い紅茶が日常の飲み物として親しまれています。
どちらが正しいということではなく、それぞれに異なる魅力があります。
ストレートティーがおすすめの方
- 茶葉本来の香りや風味を楽しみたい
- 産地ごとの個性を味わいたい
- すっきりとした後味が好き
特にダージリンやウヴァ、ヌワラエリヤなど、香りを楽しむ紅茶はストレートで飲むと個性を感じやすくなります。
砂糖入りがおすすめの方
- 渋みを少し和らげたい
- 甘みを加えて飲みやすくしたい
- 本場スリランカの飲み方を楽しんでみたい
砂糖を入れることで紅茶の印象は大きく変わります。
「紅茶=ストレート」というイメージを持っている方も、一度試してみると新しい美味しさに出会えるかもしれません。
ミルクティーがおすすめの方
コクのある紅茶が好きな方には、ミルクティーもおすすめです。
特にアッサムや、濃く抽出したセイロン紅茶(特にDやFなどのグレード)はミルクとの相性が良く、砂糖を少し加えることでよりまろやかな味わいになります。
本場スリランカのように甘めに仕上げても、日本人向けに砂糖を控えめにしても、美味しく楽しめます。
紅茶の楽しみ方に正解はありません。
その日の気分や食事、使う茶葉に合わせて飲み方を変えてみるのも、紅茶の大きな魅力のひとつです。
まとめ|紅茶は自分好みの飲み方で楽しもう
紅茶に砂糖を入れることは、決して珍しいことではありません。
日本ではストレートティーを楽しむ方が多い一方で、本場スリランカでは砂糖やミルクを加えた甘い紅茶が日常的に親しまれています。
これは「どちらが正しい」ということではなく、気候や食文化、茶葉の種類など、それぞれの国ならではの紅茶文化があるからです。
今回ご紹介したように、砂糖にも白砂糖やブラウンシュガー、ジャガリーなどさまざまな種類があり、選ぶ甘味料によって味わいも大きく変わります。
普段はストレートティーを飲んでいる方も、ぜひ一度、本場スリランカのように少し砂糖を加えた紅茶を試してみてはいかがでしょうか。
いつもの一杯とは違った、新しい紅茶の魅力に出会えるかもしれません。
紅茶の楽しみ方に決まりはありません。
その日の気分や食事、使う茶葉に合わせて、自分だけのお気に入りの飲み方を見つけてみてください。
キャンディ産の紅茶で、本場スリランカの楽しみ方を試してみませんか?
スリランカ・キャンディ産の紅茶は、ストレートティーはもちろん、砂糖やミルクを加えても紅茶の風味がしっかりと感じられるバランスの良い味わいが特徴です。
本場スリランカの飲み方を試してみたい方は、ぜひキャンディ産の紅茶でお楽しみください。

こちらの記事もおすすめ




この記事の監修
BlenteaLab.(VALUE SALES JAPAN株式会社)
スリランカのグループ会社(工場・茶園運営:VALUE PLANTATION Co.Ltd,)から高品質な茶葉を直接輸入・卸販売する紅茶専門店。
農園での栽培・製茶から日本国内での販売まで一貫して携わる「現場の知識」をベースに、紅茶やハーブの正しく美味しい楽しみ方を発信しています。